インフォームド・コンセント過程における信頼の構築

―医療訴訟の視点から―

Building Trust in the Informed Consent Process ―A Perspective from legal cases

    福本 良之         金 一東         野地 有子

岡山大学医歯薬学総合研究科博士課程   日本クリニック・サンディエゴ   防衛医科大学

Yoshiyuki Fukumoto       Ildong Kim       Ariko Noji

 

日本における医療訴訟数は、2004年までの10年間で2.3倍増加した。医療訴訟の相当数では、説明義務が争点化していた。この事実は、1990年の日本医師会の「説明と同意」の発表、97年改正医療法におけるインフォームド・コンセント(以下IC)条項の追加等の取り組みなど日本におけるICの導入が医療訴訟の抑止にはあまり効果がなかった、換言すれば、ICが臨床現場で正しく機能・運用されなかったのではないかとの疑問を生じさせる。本研究では、医療訴訟に関する全体的な傾向を分析し、臨床現場におけるICの機能・運用面の問題点をいくつかの事例より具体的に検討した。事例研究では、最終的に医師に対して信頼感を持つに至った元患者と、不信感を持ち原告となった患者家族を比較した。その結果、患者側が医師に対して持つ信頼には、一般的信頼と個別具体的信頼があり、後者の信頼が構築されると医療事故が医療訴訟化しにくい傾向があることが示唆された。

キーワード:医療訴訟 説明義務 医療安全 具体的信頼 信頼の構築 説明と同意

 

T.はじめに

他の先進国同様、わが国においても、医療が国民の健康維持増進に果たしている役割は多大なものであるが、同時に医療が様々な課題や問題を抱えているのも事実である。中でも、医事関係訴訟(医療訴訟)の増加は看過することができない近年の重要な課題である。最高裁判所の諮問に対する医事関係訴訟委員会の20056月の答申(1)によれば、第一審医事関係訴訟新受件数(裁判所がその年に新しく受け付けた訴訟の数)は、1995年から2004年までの10年間で約2.3倍に増加している(表1)。その間の民事通常訴訟の新受件数が若干の減少傾向にあることと比較すれば、医療訴訟の増加傾向は顕著である。2004年を例にとると新受件数は1107件で、仮に訴訟一件について被告が一人と想定すると、1107人の医師または歯科医師(以下医師)が被告として医療訴訟の当事者になったことになる。これは医師千人あたり三人(2)が新たに医療訴訟の被告となるということである。さらに医療訴訟の審理期間、上級審および複数被告であるケースを勘案すれば、相当数の医師が、現在被告として医療訴訟に関与していると推論される。更に、医療訴訟の困難さから、訴訟に至らない潜在的医療訴訟を含めるとその与えるインパクトは非常に大きいと言える。

 

1 第一審通常訴訟と医事関係訴訟の新受事件数の推移

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

通常訴訟

144,479

142,959

146,588

152,678

150,952

156,850

155,541

153,959

157,833

139,017

医事訴訟

488

575

597

632

677

794

822

909

998

1,107

最高裁判所の諮問に対する医事関係訴訟委員会答申20056

 

医療訴訟の増加傾向は、医療の高度先進化による侵襲性と危険性の増加という事情が存在するとしても、患者・市民の権利意識の高揚という因子のあることを無視することはできない。患者・市民の権利意識の高まりを背景として、1997年の医療法改正においては、適切な説明と患者側の理解に関する規定が追加された。患者・市民の意識変化を医師側も把握し、課題としてとらえていたことは、日本医師会生命倫理懇談会「説明と同意についての報告」(3)を見れば明らかである。1990年に発表された同報告は、患者・市民の意識変化とインフォームド・コンセント(以下ICと略する)に関し「人権や自己決定権の意識が強くなってきた。これが、まさに医療の質と医師患者関係にかかわる『説明と同意の問題』」と理解したうえで、ICに関しても詳細な検討を加え、ICの重要性を提示していた。

 しかしながら、1990年「説明と同意についての報告」、1997年の医療法改正後も、表1で示したように医療訴訟は増加している。この点にだけ着目するならば、医師会や医療法改正で強調されたICは、医療安全すなわち医療事故防止、あるいは医療訴訟回避という危機管理の面では十全に機能してこなかったとも理解できる。

 確かに、医療訴訟の多くは、医療事故(過失の存在を疑われるもの)に基因しているので、一見、ICとは無関係とも思われる。しかし、多くの医療訴訟には、ある治療の結果が事前に説明を受けた以上の悪い結果になった、という前提が存在している。事前説明と結果の齟齬、すなわちICの機能不全が示唆されているのである。

 1990年に「説明と同意についての報告」を提示したように医師側が明確にICの重要性を認識していながらも、その後の医療訴訟の増加阻止に貢献できなかったとすれば、臨床現場でICが具体的に適用されていなかったという側面と、実際の患者がどのような説明を望みどのように自己選択して同意し医師への信頼を構築していくのかという側面を医師側が充分把握していなかったのではないか、との推論が成り立つ。この推論に立脚すると、前者に関しては、理念上でのICと、それを医療に適用する臨床上のICとを峻別する必要性を看取できる。また後者に関しては、ICは医師と患者の両者が存在して始めて成立するのであるから、ICの一方の当事者である患者の把握と理解が医師にとって極めて重要なものであると理解できる。

 そもそも、理念上のICにおいて重視する自律的選択は、本来、自律的人間によってしか実行できない。ここで注意しなくてはならないのは、講学上のICでいうところの自律的人間とは実存する個々の具体的な人間ではなく、あくまでも概念化された存在であるという点である。

 この点からも、具体的存在としての患者が、どのような説明を望み、どのように自己選択し同意しているのかを検討することは、臨床で機能するIC(臨床上のIC)の実効性を高めることに資する。さらに、臨床上のICの実効性が高まれば、相当数の医療訴訟は回避可能ではないかと考えられ(4)、副次的にICが医療安全・危機管理面にも貢献すると考えられる。

 

U.目的

臨床上のICには、理論的側面と実践的側面の二つの大きな属性がある。ICの理論的側面は、「患者の自律的選択」にあり、これに関してはビーチャムとチルドレス(5)あるいはフェイドン(6)の著作などにおいて、生命倫理的にもICの中核が患者の自律的選択にあることが提示されている。臨床におけるICの実践的側面については、両当事者(医師・患者)とりわけ医師側に過度の負担がかからないようにという実際上の制約があるが、患者(1)にとって「説明と同意(IC)」の過程は、同時に、患者の医療者に対する「信頼(不信)の構築」過程でもある、という認識が必要である。

ICに関する研究において、理論的側面と、実践的側面における医療者側(医師・看護師)の研究は多く発表され進展しているように思われるが、患者側を対象とした研究は少なく、進展しているとは言い難い。こうした状況を前提として、本研究は、ICにおける「説明と同意」の過程を患者側から観察し、IC過程上における「信頼の構築」を検討することによって、臨床上のICの実効性を高めることを主な目的とし、副次的に医療安全・危機管理面への貢献を目指すものである。

 

V.研究方法

 本研究は、全体的な動向(量的)を概観した上で、個別的な事例(質的)を検証するという量的資料と質的資料の統合によって行う。

1.全体的検証(量的資料)

@医療訴訟の全体像を司法統計年報等公的資料から検討する。

A医療訴訟における患者側の負担を、司法統計年報、国民生活基礎調査、家計調査年報等公的資料および補足的資料から検討する。

B医療訴訟において説明義務(IC)が、争点化しているかを、判例検索データベース(LEX/DB)検索結果を基に数量的に検討する。LEX/DBは、最高裁判所民事判例集をはじめ、現在公刊されているすべての判例集108誌から判例を収録している。LEX/DBが収録する総判例件数は、185,228件である。

2.個別的検証(質的資料)

 患者側のICにおける説明・判断・同意・信頼の過程を、事例から検討する。事例として検討するのは4例である。内訳は、最終的に医師に強い信頼を抱いた元患者ABと、医師に強い不信を抱いている医療訴訟の原告(患者の親)XYのそれぞれ2例である。信頼に関し、対称的な位置にある事例を選定したのは、ICにおける説明・判断・同意・信頼の過程の異同を検討するのに適しているからである。

 4例は、2004年から2006年に行った医療におけるコミュニケーションに関するインタビュー調査(参加者:33名 属性:患者、患者家族、医療訴訟原告、弁護士、医師、国会議員)参加者より選出した。調査参加者は、調査上の偏りおよび紹介者からの影響を少なくするため、特定の医療機関や特定の団体からの選出を避け、まったく社会的背景や地位、居住地の異なる複数者の紹介によった。調査参加者は、調査時点で全員成人であった。居住地は、12都道府県および米国(邦人1名・米国人1名)であった。

なお、調査の参加者には、調査目的、調査結果の使用等を明示し、調査の中止を含め参加者の自由意思に基づいて調査を実施した。各協力者からは、書面での承諾書を得た。

2は、インタビュー調査の後、4事例の逐語録から抽出した分析項目と分析内容を示したものである。これら4事例に対するインタビュー調査は、構造化面接の手法を一切用いず、ほぼ完全な自由面接で行った。結果として、逐語録は期間を定めたライフヒストリーとして提示された。ライフヒストリー化された逐語録の優位性は、一つには各々の参加者が強い信頼を抱く或いは強い不信を抱く過程を示している点である。さらに一連の過程を相互作用(医師等との)のエピソードをともなって提示している点である(7)。これらの優位性を前提として、各々の参加者(4事例)が強い信頼或いは強い不信を抱くに至ったかを説明・予期した結果・判断基準・同意における相互作用に注目して分析した(8)

 

2 事例分析項目と内容

(1)

治療前の説明

@医師の説明の存否

A医師の説明

B医師の説明と患者側が求めた説明との齟齬の存否

(2)

説明より予期した結果

@説明により患者側が予期した結果の範囲

(3)

判断基準

@患者側の選択に際しての判断基準

(4)

同意

@患者側は意思決定をどのような言葉で意思表示したか

(5)

信頼

@患者側は治療行為前に信頼感を持っていたか

Aどの点に信頼感を寄せたか

(6)

治療行為

@具体的治療行為

(7)

治療結果

@治療結果は患者側が予期した範囲であったか

(8)

治療後の説明

@結果に対する医師の説明の存否

A医師の説明

B医師の説明と患者側が求めた説明との齟齬の存否

(9)

判断基準

@患者側の選択に際しての判断基準

(10)

治療後の同意

@結果に対する医師の説明にどのような意思表示をしたか

(11)

治療終了後の信頼

@患者側は治療行為後に信頼感を持っていたか

Aどの点に信頼感(不信感を含む)を寄せたか

 

W.結果

1.量的資料による全体的検証

(1)医療訴訟の全体像

 既に表1で示したように、この10年間で医療訴訟は2.3倍に増加している。審理期間は、2004年第一審通常訴訟(医事関係訴訟を含む民事訴訟全体)の既済事件の平均審理期間が8.3ヶ月であるのに対し、医事関係訴訟事件は27.3ヶ月となっている(表3)。認容*率は、通常訴訟事件84.1%に対し、医事関係訴訟事件39.5%である(表3)。

 

3 2004年医事関係訴訟事件と民事第一審通常訴訟の既済事件の平均審理期間と認容率

平均審理期間

認容*

通常訴訟

医事関係訴訟

通常訴訟

医事関係訴訟

8.3

27.3

84.1%

39.5%

*認容とは、原告の請求を認める勝訴の意味。認容率には一部認容も含む。通常訴訟事件には医事関係訴訟を含む。

医事関係訴訟委員会答申(1)医事関係訴訟に関する統計(9)

 

4 2005年第一審通常訴訟既済事件および医事関係訴訟における判決率と和解率

 

総数

判決

和解

通常訴訟

135,357

63,362

46.8%

46,137

34.1%

医事関係訴訟

1,040

399

38.4%

525

50.5%

(司法統計年報 1民事・行政編 平成17(10)

 

4は、通常訴訟事件と医事関係訴訟事件の判決率と和解率を示している。通常訴訟事件が判決率46.8%和解率34.1%であるのに対し、医事関係訴訟事件は判決率38.4%和解率50.5%である。

 医療訴訟の全体像としては、近年の増加傾向と、原告被告双方の過酷さが明らかとなった。訴訟に当事者として参加するだけでも負担であるが、通常訴訟事件と比べ3倍以上の期間に渡り訴訟行為を行わなければならず、その間判決まで勝訴と敗訴の不安の中に長期間置かれるということは、医療訴訟が患者医師双方にとって通常訴訟以上に過酷であるということを示している。さらに、認容率の顕著な低さは、原告をさらに厳しい状況においている。

(2)医療訴訟における患者側の負担

@経済的負担

患者が原告として医療訴訟の当事者になるためには、訴訟費用として多額の金銭が必要となる。表5は、石川(11)が示した訴訟費用モデルと医療訴訟の原告Xの場合である。石川のモデルでは、証拠保全の費用が挙げられていないが、実際には医療訴訟の前にカルテや看護記録等を証拠保全する場合が多い。Xの場合の合計金額が証拠保全の費用を含めてもモデルよりも低いのは、医療問題研究会所属の弁護士が、着手金を一律100万円(本来の着手金300万円)としていたことによる。鑑定意見費とは、カルテ等の資料を専門医に見てもらう際に必要となる経費である。地方裁判所での訴訟費用は、通常の場合、300万円前後となっている。

5 訴訟費用モデル@と原告X氏の場合A

 

着手金

交通文献費

鑑定費用

印紙代

鑑定意見費

証拠保全

合計

@

200

10

50

22

50

 

332

A

100

20

40

36

20

40

256

一審の費用。控訴をすれば新たに印紙代が必要となる。訴訟費用モデルは、請求額5,000万円。Xの請求額は1億円。

(医療と裁判,X提供資料)

 

平成17年国民生活基礎調査の概況(12)家計調査年報(13)によると、2004年度において「児童のいる世帯所得」は714.9万円で、訴訟費用300万円は、実にこの年収の42.0%にあたり、実質的貯蓄額(貯蓄総額1273から負債の655万円を控除したもの)の48.5%に相当する。このように訴訟費用300万円は、平均的な世帯にとっては負担感の強い支出であると考えられる。

A心理的負担

 患者側の訴訟における心理的負担は、医療訴訟の全体像でも述べたが、長期に渡る審理期間と認容率の低さ(=敗訴の可能性の高さ)によって患者側に圧し掛かる。さらに、民事訴訟においては、請求する側に挙証責任が課せられているが、医療訴訟においては、挙証するべき内容が高度に専門的であり、医学的知識に乏しい患者側にとっては、大きな負担となっている。そしてこの心理的負担は、前項の経済的負担以上に、訴訟における患者側の大きな負担となっているのである。

(3)医療訴訟において説明義務(IC)が争点化しているか

判例検索データベース(LEX/DB)での判例検索は、以下の項目を入力し行った。

@選択データベース:医療判例検索、A検索対象:書誌・全文、Bキーワード:説明義務、C判決年月日:平成811日から同171231日、D裁判所名:すべての地方裁判所

 表6は、1995年から2005年においてLEX/DBに収録されている判決文の件数である。LEX/DBは、最高裁判所民事判例集をはじめ、現在公刊されているすべての判例集108誌から判例を収録している。判例集に収録される判例は、他への汎用性や影響度など重要度の高いものである。検索で該当した医療判例は、10年間で総数622件である。そのうち、説明義務が争点の一つとなっているのは182件(29.3%)であり、2000年を境に占有率(説明義務/医事関係訴訟件数×100)の上昇が見られる。

 説明義務とは、ICの要素である説明を法的義務としてとらえたものである。したがって、説明が十全に行われていなければ、それを前提としての選択・同意という要素も不完全となり、ICが全体として瑕疵を帯びることとなる。少なくとも、医療訴訟の原告となった患者側の相当数が、臨床上のICに関し不満を持っていることが表6から読み取れる。

 

6 LEX/DBによる検索 医事関係訴訟件数と説明義務が争点化していた件数(地方裁判所)

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

医事関係訴訟

51

14

36

22

48

91

117

102

73

68

622

説明義務

9

3

6

5

15

32

34

33

24

21

182

説明義務占有率

17.6

21.4

16.7

22.7

31.3

35.2

29.1

32.4

32.9

30.9

29.3

 

2.質的アプローチによる個別的検証

7は、最終的に医療者に強い信頼を抱いている元患者ABと、医療者に強い不信を抱いている医療訴訟の原告(患者の親)XY4例に対し、表2の項目について分析した結果である。結果には、AB(以下α群)とXY(以下β群)間にいくつかの異同が存在した。

(1)α群β群間で同様の傾向を示したもの

@治療前の説明は、α群β群ともに存在し、患者側が求めていた説明との明らかな齟齬は認められなかった。

A患者側の説明に対する判断については、α群β群ともに主観的・情緒的基準に依拠しておりに両群に差は認められなかった。

B主たる治療の前の信頼においては、α群β群ともに医師に対し信頼を寄せていた。

(2)α群β群間で異なった傾向を示したもの

@α群では当初予期した結果を生じ、β群では、予期しない悪い結果が生じた。

A治療結果発生後の医師からの説明については、α群は語らなかった。β群は、医師からの説明を受けていた。β群については、治療結果発生後の医師の説明と患者側が求めていた説明に齟齬が認められた。

B治療結果発生後の医師の説明に対する判断基準については、α群は語らなかった。β群においては、治療結果発生後の医師の説明に対する判断基準が、時間の経過とともに、主観的なものから結果発生の科学的因果関係を説明するように求める客観的基準に移行する傾向があった。

C治療結果発生後の医師に対する信頼については、α群は信頼とともに感謝の念を持っていた。β群においては、強い不信を持っていた。

D主たる治療の前の信頼に関し、α群は実際に治療にあたる医師(具体的医師)に対する信頼を語る傾向があったが、β群では、医師一般(抽象的医師)に対する信頼を語る傾向があった。α群β群間では、信頼の方向(対象)が具体的医師、抽象的医師と異なっていた。

Eα群においては、直接の治療以外での主治医とのかかわりを語ることがあった。β群においては語られなかった。

Fα群においては、看護師について語られていた。β群においては語られなかった。

(3)α群β群の相違から

 α群β群の相違の中で、異なっているもののほとんどは、結果発生後に生じている。この違いは、治療前の説明で患者側が予期していた結果を超過し、予期しない悪い結果が生じたという事実に起因している。

 しかし、D医師に対する信頼の方向性E直接の治療以外での医師とのかかわり、F看護師についての語りに関しては、治療結果発生前から異なる傾向を示していた。特に、D医師に対する信頼の方向性は、ICにおける患者側の説明・判断・同意の過程における信頼の構築を検討する際に注目すべき事実である。

 

7 事例分析結果

 

事例A 

事例B 

事例X 

事例Y 

(1)治療前の説明

@説明あり

A相手 (患者) への尊重を前提としたアドバイス

B齟齬なし

@説明あり

A説明は一度ではなく、望めばいつでも可

B齟齬なし

@説明あり

Aプロトコル使用が認められていない病院であることを説明していない

A専門医の不存在について説明なし

A「2週間後の運動会に間に合う」

A「1週間ほどの入院。強い治療はしない」

B齟齬なし

@説明あり (麻酔医よりなし)

A手術自体の危険度はほとんどない

B齟齬なし

(2)予期した結果

@歩行回復

@完全房室ブロックの改善

@1週間で退院し、運動会に参加できる

@簡単な手術、術後の感染症を心配

(3)判断基準

@主観的・情緒的

@主観的・情緒的

@主観的、情緒的

@主観的・情緒的

(4)同意

@「やって下さい」

@「私の心臓を先生に預けます」